展示

発生より半世紀。水俣病事件の事実は現代日本に何を物語るのか。

[メイン展示]
 悲しみの底に何が見えるか
プロローグ:1956年4月、幼い少女を「奇病」が襲った
クロニクル:映像でたどる水俣病と私たちの半世紀
展示1:水俣の美しい自然・豊かな風土
展示2:水俣病とは何か
展示3:水銀はなぜ止まらなかったのか
展示4:被害者は何を求めたのか
展示5:その後の水俣と水俣病事件
エピローグ:「彼岸の団欒を垣間みる」石牟礼道子

[患者遺影] 死者たちが来場者を見つめる
「水俣」シリーズで知られる記録映画作家・土本典昭夫妻が1年間水俣に滞在して、800軒の遺族を訪ね遺影を収集。その後の収集とあわせて489影を空間一面に展示。水俣展のシンボルゾーン。

[実物展示] 残された物こそ雄弁に語る
水俣病発症量のメチル水銀
水俣湾の海底にあった高濃度の水銀ヘドロ
劇症患者の脳標本と発症前の容姿(九州初の一般公開)
患者が半年間で服用した薬のカラ
水俣湾に張られていた汚染魚仕切網
患者たちの面会を阻むためチッソが本社に設けた鉄格子の一部
チッソ製の素材を用いた現在の商品など

[美術展示] 事実は表現されて真実となる
丸木位里・丸木俊「水俣の図」 レプリカ
中村正義「何処へいく」「おそれA」「おそれB」 レプリカ
中村一美「水俣」 レプリカ

[水俣病ブックフェア] さらに深く知るために
ノンフィクションはもとより文学作品、写真集、学術書、文庫、新書、児童書、絵本など、もっと知りたい方のために、一般書店ではなかなか手に入らない水俣病の本とビデオ・DVDなど200点を販売。

[水俣物産展] モノを通して暮らしと志が出会う
患者が漁り作った無添加のいりこ、ひじき、あおさなどの海産物。低農薬の甘夏マーマレード、無農薬茶、リサイクルせっけんほか。

[語り部コーナー] 当事者の生の声を聞く
水俣病患者をはじめ、この事件の当事者ともいうべき方の“証言”。15分の小講話。また「誰が水俣病を起こしたのか」「水俣病は治らないのか」「水俣病の解決とは何か」など8つの設問にQ&A方式で答える映像を常時放映。

[写真展示] レンズが失われた声を聞いた
W.ユージン・スミス+アイリーン・M.スミス
桑原史成「水俣病・原点から」
塩田武史「水俣・深き淵より」
芥川仁「水俣・厳存する風景」

[展示説明会]
専門の説明員や研修を受けたボランティアが順路に沿って約40分ご案内します。


【平日】午後2時10分~、6時10分~
【土曜】午前11時10分~、午後2時10分~、6時10分~
【日曜】午前11時10分~、午後2時10分~

(訂正)午後6時10分の回は、日曜と最終日は行いません。ご了承ください。

[毛髪水銀調査コーナー]
私たちの体は、どれぐらい水銀に汚染されているか。測定を希望する方の頭髪を採取して、国立水俣病総合研究センターが分析。結果は2ヶ月以内に送付します。この機会にあなたも調べてみませんか。実費の一部として1人500円いただきます。所要時間は15分です。